野村克也氏には野球生命の危機があったのを知っているか

稀代の名監督

野村克也氏。南海、ヤクルト、阪神楽天と監督を務め阪神楽天以外では日本一を達成している名監督だ。

ヤクルト時代はID野球を用いてデーター重視の野球を浸透させた功績は大きい。楽天時代はチーム初のクライマックスシリーズ進出を果たした。今年の楽天の好調さの基礎を作ったのは彼である。

それは楽天の正捕手嶋選手の存在。今現役で野村監督の教えを直接受けたのは彼だけだ。野村監督は正捕手を育てたら10年はそのチームは安泰といっていたがその言葉は間違いではないと証明している。

今年日本ハムが低迷しているのは正捕手を固定できていないこととは無縁ではないだろう。大野、市川、清水、黒羽根と4人も使っていたら固定できないのは当たり前だ。

野村克也の野球生命の危機

野村克也には野球生命の危機があった。それはプロ入り前。中学から野球を始めた彼は母親から中学を卒業したら働けといわれ高校進学も危うかった。

そこで兄が「今は高校を出ないと就職できない。学費は俺が出すから行かせてやってくれ」と説得。母親は「そこまで言うのなら行ってもいい。ただし野球はやってはいけない。」という条件を出した。

しかし彼は野球部に入部。これに怒った母親は道具を隠す暴挙に出た。それでもやめない野村氏。

とうとう母親は「息子を野球部から辞めさせろ。辞めさせなければ学校も辞めさせる。」と学校に乗り込んだ。時代背景、家庭環境もあるが完全な過干渉。いわゆる毒親だったと感じる。

しかし彼は教師に恵まれた。高校を出るときプロ志望だったが誘いなんて来ない。そこで教師は各チームに手紙を送った。そこで返事がきたのが南海のみだったのだ。

プロ入り以降も数々の危機があったが、根本的に野球ができなくなってはどうしようもないので私はこのエピソードを野球生命の危機とした。

今の時代だったら毒親

今の時代はこのような親は少ない。だが必ず一定数は存在する。野村氏の兄は母親をよく見ていたのだろう。だから彼を高校に進学させ野球もさせた。

だがそれは母親にしてはおもしろくない。だから道具を隠し、学校に乗り込み「野球を辞めさせなければ学校も辞めさせる。」という暴挙に出たのだろう。

のちに野村氏は母親に「よかったね」と言われ「母親に恩返しができた」と言っているがこれは本音とは思えない。

野村氏がプロ野球界で成功したから良いが失敗したら「野球なんてやっても無駄だったということが分かっただろう。私のやろうとしていたことが正しかった。」という発想になっていたことが予想されるからだ。

少なくとも子供のやりたいことをやらせず自分のことを優先させる親であったと思われる。