プロ野球に見る 投手の打者転向

投手の打者転向

大谷翔平が投手と打者の二刀流に取り組み始めて5年目のなるが、初年度はどの評論家もプロは甘くない、投手一本にするべきと言っていた中で私は大賛成と言っていた人がいる。

その人は中日ドラゴンズ監督落合博満氏である。

彼は「最近は個性がないと言っといて、これ以上の個性はないでしょう。」とコメントしている。打者出身の彼は大谷の素質と伸びしろを見抜いていたからこのコメントを出せたと私は思う。

ところが今年は足の故障に悩まされシーズンの3分の1を棒に振った。これは二刀流の弊害だと喜色満面で言う評論家もいるが必ずしもそうとは限らない。

今年はWBCがありそこに標準を合わせての調整となったのが原因だろう。去年はどこのチームよりもシーズン終了が遅く休養も十分に取れなかった。そこにWBCの壮行試合。調整不足が明らかで打者のみでの出場にしたが、そこで無理がたたりシーズン序盤での長期離脱につながったと言うのが真相だろう。

故障してから日本ハムファイターズや栗山監督に批判が殺到したがそれはお門違いだ。プロである以上基本的に身体のコンディションを万全にするのは個人の役目だからだ。球団はそのサポートをするだけに過ぎない。事実、春のキャンプまでに動けるように調整してくるのは個人に任せている。もし動けなければ楽天オコエ瑠偉のようになるだけだ。(梨田監督が激怒し2軍送り)

二刀流という言葉だけでいうのならセ・リーグの投手はみんな二刀流だ。中には打者一本でやれば超一流になっただろうという選手もいる。

元巨人の桑田真澄氏は有名だがもう一人は、現一軍投手コーチ斎藤雅樹氏である。彼が入団した時首脳陣が「投手としていけなかったら野手に転向させる」と言っていたのは有名な話。逆に言えばそれだけセンスがあったとのこと。

幸運にも巨人のエースになったので実現はしなかったが、野手になっていたらどうなっていたか興味をそそられる選手の一人だ。

今なら阪神の糸井、ヤクルトの雄平などがいるが、当時は野手転向は投手で通用しなかったやつということで落ち目という印象が強かった。

しかしよく考えてほしい。プロに入ってくる選手は高校時代は四番を打っていた選手が多いのも事実だ。それなりのセンスは持っている。あとは本人次第としか言えない。

福岡ソフトバンクホークス会長 王貞治氏。彼は早稲田実業から巨人に入ったが入ったときは投手であったのを知っている人は多くはないと思う。

彼曰く「投手はすぐにクビ」になったそうだ。ちなみに言っておくが彼は甲子園の優勝投手でもあるし、ノーヒットノーランも達成している。

現在のプロ野球界で打者に転向して一番成功を収めた選手は王貞治選手であるのは間違いはない。